「これまで仕事ばかりしてきて、遊び方がわからない」
「定年退職後に遊ぶといっても、体力やお金が追いつくか心配」
など、お悩みではありませんか?
そんな方のために、ここでは限られた費用でもマイペースに楽しめる、おすすめの遊び方を厳選してお伝えします。
定年退職後の趣味に使える費用の月額平均
総務省の資料によると、定年退職後の教育や娯楽に使える費用の平均は以下の通り。
・単身(無職)世帯:支出平均15万円のうち娯楽費は17,000円
・夫婦二人(無職)世帯:支出平均27万円のうち娯楽費は25,000円
交際費も合わせるともう少し増えますが、シニア世代の遊びに使えるお金は意外と少ないことが分かりますね。
定年退職後の遊びは、少ないお金でできることを選びたいものです。
引用:「家計調査報告(家計収支編)令和元年(2019年)」 総務省
60歳から少ないお金で楽しむ遊び方6選
定年退職後の娯楽費用が多くないとはいえ、60〜69歳以上の男女70%が働くか、ボランティアや趣味で習い事をしているというデータも。70歳以上でも50%近くにのぼります。
では、みなさん一体どんな遊び方をしているのでしょうか?
ここからはシニアの特権を生かした遊び方や、少ないお金でも楽しむ方法を6つご紹介します。
引用:「令和3年版高齢者白書」内閣府
地域主催の生涯学習を利用する
高齢者の居場所や生きがい作りのために、各自治体が力を入れている事業のひとつ。
会費が約1,000円〜1,500円と安く、シニア世代にも人気です。地域主催といえども、講師は一線を退いたその道のプロなので、しっかりと学べます。
内容は、ヨガやダンス、水彩画、陶芸や語学などさまざま。
詳しくはお近くの生涯学習センターや公民館、図書館などに置いてあるチラシを確認するか、問い合わせてみるとよいでしょう。
平日に映画・美術鑑賞をする
定年退職後の特権は、平日に遊べること。
現役で働いていた頃は休日の混雑時にしか行けなかった美術館や映画館。定年退職後なら、平日の空いている時間にゆったりと鑑賞できます。
各映画館でシニア割引や夫婦で料金が安くなるサービスもあるので、要チェックです!
「イオンシネマのサービスの例」
・ハッピー55(55歳以上)1,100円
・夫婦50割引(夫婦どちらかが50歳以上)2,200円
サービスを受けるには、年齢確認が必要な場合があるので、運転免許証などを持参しましょう。
オフシーズンを狙って旅行に行く
旅行もオフシーズンを狙えば格安で行くことが可能。
主にオフシーズンとは、以下の時期を指します。
・お正月明けの仕事や学校が始まる時期
・新生活が始まる4月上旬から中旬
・シルバーウィーク明けの11月から12月
例えば、軽井沢のホテル料金がお盆休み4万円のところ、オフシーズンには1万円以下と1/4の値段に。
さらには、各航空会社にもシニア割引というものがあります。
例)JAL「当日シニア割引」満65歳以上の方に、当日空きのある席限定で割引が適用。繁忙期以外はだいたい空席があります。
このような各航空会社のシニア割引を利用すれば最大5割〜6割安くなることもあるので、ぜひチェックしてみてください。
詳しくは「こちら」
子どもの頃の遊びに再び熱中する
全国各地にあるラジコン場で遊んでいる人のうち、大半が大人だというのはご存じですか?
平日のラジコン場には、定年退職後のシニア層の姿が多く見られます。
ラジコン自体は数千円のものから数万円するものまでありますが、初期投資をすればサーキットの利用料は高くありません。自分のペースを守れば、無理なく継続できる遊びだといえます。
例)タミヤサーキット 大人の利用料800円/1日 400円/半日
詳しくは「こちら」
また、プラモデル製作もシニアの間でハマる人が増えている遊びです。
横浜市港北区の「タミヤプラモデルファクトリー・トレッサ横浜店」のアトリエゾーンでは、必要な工具が借りられ会員になると30分150円で利用が可能(一般300円)。
詳しくは「こちら」
会員の最高齢は88歳とシニアの利用者も多く、完成した作品を見せ合い交流できる場所としてもおすすめです。
各地に愛好家のグループもあるので、模型専門店などで情報を集めてみるとよいでしょう。
家庭菜園・農業を楽しむ
家庭菜園は、小さなスペースでも気軽に始められます。
まずは、初心者でも失敗しにくいミニトマトやラディッシュ、おくらなどで収穫の喜びを知ることから始めてみましょう。
もう少し本格的に農業をしてみたい人には、農地を区画で分けて格安で貸し出してくれる「体験農園」がおすすめ。
自分のペースで無理なく始められ、近くで作業する人との情報交換を通して、交流の場にもなります。
例)大阪府 能勢農園の場合 月額利用料3,370円/20㎡
詳しくは「こちら」
音楽活動をを楽しむ
あなたの作った曲が全国のカラオケに入る「カラオケ配信サービス by Frekul」オンライン申し込み
カラオケはシニア世代に根強い人気がある遊びのひとつ。
いきなりスナックなど人前で歌うのは恥ずかしいという方におすすめするのが、中高年を対象にした昼間のカラオケ教室です。
ジャンカラなどカラオケ店舗で実施しているカルチャー教室ならアクセスも便利で気軽に利用できます。
「例」毎週木曜日 11:30から 1,650円(3〜4名/60分) など
詳しくは「こちら」
若い頃に楽器を演奏していた方なら、シニアバンドで活動してみるのもよいですね。
以下のようなインターネットのメンバー募集サイトで「おやじ バンド」または、「シニア バンド」で検索するとたくさん募集が出てきます。
楽器をお持ちでない場合は初期投資がかかりますが、スタジオ料金はお昼に利用すれば、夜より安くてお得です。
例)バンドスタジオ ベースオントップの料金一例
・平日昼間(1時間) 9:00〜17:00 2,140円 ※4名で利用の場合、1人あたり535円/時間
詳しくは「こちら」
遊びを通じて気の合う仲間を見つけよう
定年退職後の遊び方について、使えるお金が少ないなりに楽しめるものをご紹介しました。人間は社会的動物なので、仲間と一緒にいることが一番の刺激になり、ボケ防止にもつながります。
興味が持てる遊び方を見つけ仲間もできれば、あなたの残りの人生がより豊かなものになるでしょう。社会のしがらみからか解放され、自由な時間を手に入れた定年後だからこそ、遊びを通じて気の合う仲間を見つけてみてはいかがでしょうか?
参考文献:保坂隆『お金をかけない「老後の楽しみ方」』(PHP研究所)
参考文献:保坂隆『人生は、「定年後から」が面白い!』(知的生きかた文庫)