定年退職後もまだまだ運転したいけど、注意力・運転操作の衰えやあおり運転によるトラブルが心配ですよね。そんな高齢者ドライバーは、多彩な安全機能を搭載した最新のドライブレコーダーを設置しましょう。
この記事では、高齢者がドライブレコーダーを活用する必要性や利用時の注意点、さらにおすすめの機種についても解説します。
高齢者にはドライブレコーダーが必需品
高齢化が進み60歳以上のドライバーが増え続けており、ドライブレコーダーの必要性はますます高まっています。また、高齢による運転技能低下以外にも必要な理由があるので、詳しく見ていきましょう。
ドライブレコーダーを搭載するメリット
ドライブレコーダーを搭載すると、以下のようにさまざまな場面で効果を発揮します。
ドライブレコーダーの活用効果
- あおり運転等の危険運転抑止につながる
- 正確で詳細な記録が残り事故後の手続きを簡略化できる
- ドライバーの安全意識を向上させる
- 好きな景色を録画して楽しめる
ドライブレコーダー搭載車であると示せば、相手側に「通報されるかも」という意識が働くため、あおり運転等の抑止力になります。また、事故発生時に状況を映像で残しておけば、相手側と証言が異なった場合でも、客観的証拠として信頼性が上がるでしょう。
一方で、運転中危険な場面に遭遇したときなど、あとで映像を確認すれば運転やクセの見直しにも役立ちます。さらには、気に入った景色を録画し、思い出として残しておく活用法もあります。
実際にドライブレコーダーに記録された参考動画をご紹介します。
駐車場での当て逃げ
前の車がバックしてきてぶつかる
高齢者はドライブレコーダーで自分を守ろう
近年では、高齢者ドライバーによる交通事故がメディアで多く取り上げられています。そのため、たとえ運転能力に問題がなくても、事故が起きた場合は高齢者ドライバーが不利な立場になりかねません。なかには、高齢者マークを付けているだけで、危険な運転をするとみなす人もいます。
これからの時代、高齢者ドライバーは自分を守るためにもドライブレコーダーは必需品です。
レンタル制度を実施しているエリアも
鹿児島県では、高齢者ドライバーによる交通事故対策として、県内の全警察署・幹部派出所でドライブレコーダーを無償で貸し出しています。レンタル制度利用後、なかには「免許返納を決めた」「運転はできるだけ控えようと思った」などの決心をした方もいるようです。
録画だけじゃない!ドライブレコーダーの主な機能
ドライブレコーダーは機種によって、録画以外にもあらゆる機能が搭載されています。自分に合った製品を選ぶために、ドライブレコーダーの主な機能を見ておきましょう。
録画
録画には「常時録画型」「イベント録画型」の2種類があります。
①常時録画型
エンジンをかけると録画が始まり、走行中の映像を常に録画し続けます。SDカード等へ記録され、容量を超えると古い映像から順次上書きされる仕組みです。
②イベント録画型
衝突や急ブレーキなどで車が衝撃を感知すると、その数秒~数十秒間を録画するタイプです。また、任意のタイミングで録画ボタンを操作できる機種もあります。
安全運転支援(アクティブセーフティ)
以下のような危うい状況において、警告音で知らせ安全運転をサポートします。
注意ポイント
- 車間距離の詰まりすぎ
- 発進遅れ
- 車線はみ出し
- 制限速度を超過
身体能力が衰えている高齢者は、運転の判断が鈍る場合もあるでしょう。しかしこの機能があれば、目的地へより安全にたどり着きやすくなります。
駐車監視
走行中の録画に加え、エンジンを切り駐車している間も録画を続ける機能です。駐車場での「当て逃げ」「車上荒らし」「いたずら」などのトラブルが発生しても、証拠映像を残せます。
GPS
スマホにも搭載されているGPSは、車の位置情報や時間を記録できるシステムです。事故やあおり運転などの被害を受けたとき、映像だけでなく正確な場所や時間を記録できます。
おすすめのドライブレコーダー3選
ドライブレコーダーは機種によって性能がさまざまです。ここでは人気の3種を紹介するので、購入を考えている方は参考にしてみてください。
コムテック「ZDR035」
タイプ | 一体型・前後2カメラ |
主な機能 | 安全運転支援、駐車監視、GPS等 |
対応メディア | microSDカード(8~128GB) |
ノイズが少ない鮮明な映像を記録でき、また逆光にも強いので、幅広いシチュエーションで安定して使えます。5つの安全運転支援をはじめとした、各種便利機能も充実。全体的なバランスが優れているため、初心者にもおすすめです。
パイオニア「VREC-DZ800DC」
タイプ | ミラー型・前後2カメラ |
主な機能 | 駐車監視、後方車両接近検知、急制動検知、GPS等 |
対応メディア | microSDHC、microSDXCカード(8~128GB) |
独自技術のセンサーにより、夜間走行や暗い駐車場でもナンバープレートまでくっきり録画します。あおり運転・当て逃げ・車上荒らしなどの抑止にこだわった性能が満載です。迷惑ドライバー対策を強化したい方は、購入を検討してみてはいかがでしょうか。
ユピテル「marumie Y-3000」
タイプ | 一体型・全方面3カメラ |
主な機能 | 安全運転支援、駐車監視、GPS等 |
対応メディア | microSDHC、microSDXCカード(16~128GB) |
前後・左右・車内を録画できるので、バイク・自転車のすり抜けや追い越し車両など、あらゆる状況に対応可能です。SDカードの初期化が不要で、また入れ忘れや不具合が確認できるチェック機能も重宝します。ワンランク上の性能を求める方に適した機種です。
ドライブレコーダー利用時の注意点
ドライブレコーダーをより安全に使うためには、いくつかの注意点を守るのが重要です。
事故発生後は録画を止める
事故が起きた場合は安全な場所へ移動し、録画停止スイッチを押すか電源を切り、録画を止めましょう。電源が入ったままだと、録画した事故映像を上書きしてしまう恐れがあります。
映像を定期的にチェックする
録画失敗のトラブルは、本体よりもSDカードなどの記録媒体が原因で起こりがちです。SDカードには寿命があるので、映像を定期的にチェックし、必要があれば交換してください。
取り付け位置は法で定められている
ドライブレコーダーは、基本的にルームミラー・フロントガラス・ダッシュボードなどへ、運転の視界を妨げないよう取り付けます。ただし道路運送車両法により、取り付け範囲は以下のように定められています。
取り付け範囲
- フロントガラスの上側20%以内の範囲
- フロントガラスの下側150mm以内の範囲
ドライブレコーダーで証拠を記録しよう
どんなに安全運転を心掛けていても、事故に巻き込まれてしまう可能性は常にあります。自身に過失がなくても、明確な証拠がなければトラブルへと発展しかねません。
以前は高額だったドライブレコーダーですが、リーズナブルに購入できる製品が多くなりました。ぜひこの機会に、ご自分の目的に合ったタイプを探してみてください。