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ディープ・パープル Burn(バーン)の魅力を徹底考察

2022年5月29日

1970年代のロック好きな方なら、誰もが知っていると思われる、ディープ・パープルの名曲「Burnバーン)」。

日本でもタマホームのCMで替え歌バージョンが使われたので、聴いたことがある方も多いのではないでしょうか。

UKシングルチャートでは45位どまりだったにもかかわらず、今でもハードロックの代名詞として多くのファンから愛されている楽曲です。

この記事では、バーンの魅力や概要について考察します!

第三期ディープ・パープルの名曲「Burn(バーン)」の概要

まずは、曲のおおまかな概要から見ていきましょう。

発表:1974年

作詞・作曲:リッチー・ブラックモア / デイヴィッド・カヴァデール / ジョン・ロード / イアン・ペイス

収録アルバム:「Burn(バーン)」(邦題:紫の炎)、1曲目

バーンは、同名のアルバムからシングルカットされた楽曲。

ディープ・パープルは度重なるメンバーチェンジにより、1976年に解散するまでの期間は主に第1期から第4期に分けられます。

バーンが発表されたのは第3期にあたり、バンド解散の危機にあったディープ・パープルの起死回生のきっかけとなった曲です。

バンドの変遷について知りたい方は、以下をご参照ください。

オガミ キヨ
オガミ キヨ
すぐに考察を読みたい方は、この部分は飛ばしてください。

第1期(1968年結成〜1969年)ジョン・ロード(キーボード)、リッチーブラックモア(ギター)の2人を中心に結成。当初はサイケやプログレ色が濃い音楽性でした。

ファースト・アルバムからのシングル曲「Hush(ハッシュ)」が、ビルボードチャート4位と大ヒット。

第2期(1969年〜1973年)黄金期と言われる人気の高い時期。

代表曲の「スモーク・オン・ザ・ウォーター」や「ハイウェイ・スター」が誕生するなどし、ハードロック色を強めます。

  • ジョン・ロード(キーボード)
  • リッチー・ブラックモア(ギター)
  • イアン・ペイス(ドラム)
  • ロジャー・グローヴァー ( ベース)
  • イアン・ギラン(ボーカル)

第3期(1973年〜1975年)黄金期を支えたボーカルのイアンと、ベースのロジャーが脱退し、バンドは存続の危機に。

その後、無名だったデヴィッド・カヴァーディルと、他のバンドからの引き抜きでグレン・ヒューズが加入。名盤「Burn(バーン)」が録音されました。

  • ジョン・ロード(キーボード)
  • リッチー・ブラックモア(ギター)
  • イアン・ペイス(ドラム)
  • グレン・ヒューズ ( ベース・ボーカル・コーラス)
  • デヴィッド・カヴァーディル(ボーカル)

第4期(1975年〜1976年)ギターのリッチーが脱退を表明。新ギタリストにトミー・ボーリンを迎えて活動を継続するも、1976年に事実上の解散となりました。

名曲「Burn(バーン)」の魅力とは?

ファンからは、ハードロックの代名詞ともよばれるバーン。その魅力を具体的に考察していきます。

スピーディーで切れ味のよいギターリフ

当時リッチー・ブラックモアは、レッド・ツェッペリンのギタリスト、ジミー・ペイジと肩を並べる英国ハードロック界の絶対的ギターヒーローでした。

そんなリッチーによる、疾走感あふれる切れ味のよいキメのギターリフが、この曲の最大の特徴です。

スネアロールで楽曲をリードするドラム

この曲の特徴は、ギターリフだけではありません。

イアン・ペイスによる強烈なドラムも、楽曲の個性を引き立たせている大きな要素です。

ビートを刻む代わりにスネアロールを刻むという、まるで全編ドラムソロのような、すさまじく印象的なドラミングで演奏を力強く引っ張っています。

クラシカルなキーボードとギターソロ

 楽曲を印象づけているのが、間奏のギターとオルガンのクラシカルなソロ。

ギターのリッチーは、幼少時代からクラッシック音楽に親しみ、クラシックギターを学んでいます。

また下積み時代にはジャズギターを練習するなど、あらゆるジャンルの知識がありました。

この曲の間奏部分では「Gm-Cm-F-B♭-E♭-Cm-D7」というバッハのコード進行を引用し、クラシカルな要素を取り入れています。

グレンとデイヴィッドによるツインボーカル

 第3期ディープ・パープルのもうひとつの特徴が、ベースのグレンとボーカルのデイヴィッドによるツインボーカル。

バーンでは、サビ前のフレーズはグレンが歌い、サビでは二人の素晴らしいロングトーンのハーモニーが聴けます。

シンプルで分かりやすいタイトルとサビ

タイトルの「Burn!」をシャウトするサビ部分は、とてもシンプルでわかりやすく耳に残りやすいですよね。

これも、バーンが世界中のファンから愛される要因のひとつだといえます。

特に日本ではディープ・パープルの人気が高く、来日時には「ビートルズ並みの扱いを受けた」と、メンバーも話しているほどです。

ハードロックの魅力が凝縮された楽曲

 ※ハードロックを特徴づけるのは、印象的なギターリフ、ハイトーンのボーカル、ギターに劣らない迫力満点なベースリフやうなるキーボード、手数が多くテクニカルなドラムなど......

他にも、最近の曲にはあまりみられない、長いギターソロも特徴としてあげられます。

また歌詞に注目してみると「炎を操り人間に復讐する魔女」が題材となっており、中世の世界観を取り入れるハードロックの様式美が詰めこまれた内容です。

これらの要素が6分間にギュッと凝縮されているのも、バーンがハードロックの代名詞と言われるゆえんでしょう。

※ハードロック…1960年代後半に、イギリスを中心にもてはやされたホワイトブルースが発展した形の音楽だといわれています。

さまざまなバンドに愛される「Burn」

「Burn」は、さまざまなロックバンドにカバーされています。なかでも有名なのが「Mr Big」。

リッチー・コッツェンのギターソロや、ビリー・シーンのベースソロに度肝を抜かれた人は少なくないはず。

アルバム「Burn」を通して聴こう!

ロックファンのなかでも愛され続ける名曲「Burn」。

収録アルバムの「Burn(バーン)」を聴けば、ディープ・パープルの音楽性の幅広さに驚かされるかもしれません。

気になった方は、ぜひアルバムを通して聴いてみてはいかがでしょうか。

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オガミ キヨ

オガミ キヨ

「◆提携ライター」 音楽、美容・健康、EC、リユース他、多ジャンルのメディアで執筆中のWEBライター。ギター歴20年。レコード収集と純喫茶めぐりが趣味の一児の母です。